選考・制度・事前研修
研修留学って普通の留学とどう違うんですか?
ブラジル日本交流協会の主催する「研修留学」がほかの留学制度と最も異なるのは、ブラジル各地の企業や団体などが引受先となり、こうした場所で研修をする点です。研修生は派遣地域の語学学校や大学などで学びながら、引受先での研修を行います。このため、キャンパスで学ぶだけでない、現地社会に根ざした深いブラジルを体験できます。また、同じ制度で一緒に渡航する「同期」が存在することも特徴です。研修先こそ異なりますが、同期の経験も踏まえ、自分ひとりの経験からだけでなく、多面的にブラジルを学ぶことができます。
交換留学や語学留学と比較してのメリットは何ですか?
引受先と現地法人のサポートがあるため、到着してすぐに現地社会に入り込める基盤が整っている点が最大のメリットです。一般的な語学留学や交換留学は人間関係を一から構築する必要があり、それだけで数ヶ月を要してしまいます。またブラジルにおける語学留学や交換留学では外国人向けのポルトガル語コースに通う事例が多く、同級生がブラジル人でなく外国人となるため現地に深く入り込む難易度が高い点がデメリットとして挙げられます。当制度は30年超の運営で蓄積した指導・サポートノウハウから短期間で生活環境を構築できるため、他の留学手段と比較してポルトガル語の上達も早く、より濃い経験を積むことが可能です。
ポルトガル語ができなくても応募できるんですか?
「研修留学」は単に語学を上達させるための留学ではありません。ブラジルでの研修生活で関わりを持つさまざまな人々からブラジル社会を学ぶ制度です。例えばサンパウロ市内の東洋人街周辺では、ほとんどポルトガル語を使うことなく研修をする引受先もあります。逆に、ポルトガル語の能力が必須の研修先もあります。このため、募集の段階ではポルトガル語の能力を問いません。もちろん、積極的な語学の習得が1年間の研修留学の可能性を広げることは言うまでもありませんが、応募時の語学力よりブラジルや研修への動機や熱意を重視します。
どんな人が求められますか?
幅広い専門領域において、将来的に日本とブラジル、ひいては日本と世界をつなぐかけ橋としての役割を担える人を求めています。引受先の方からの指導や対話を通じて自らの研修留学をつくりあげていくことが求められるため、社会生活上の基本的な礼儀作法や、自身の判断と責任で主体的に研修に取組む姿勢が求められます。同時に、異なる文化や習慣の中で生活できる柔軟性も求められます。
引受先にはどんなところがありますか?
日系進出企業、ブラジル企業、マスコミ(日系人向けの日本語新聞社など)、飲食店、教育機関、公益団体(農協など)、個人商店など多種多様です。120年近くの歴史を持つブラジル日系社会との信頼関係を持つ当協会だからこそ実現できる幅広さです。
どこで研修するかはどうやって決まるんですか?
研修留学の候補生には、出発までに日本での合宿や通信教育などの事前研修が課されます。この過程で事務局が各候補生の適性を見極めるのに加え、面談で本人の希望も聞いた上で、引受先側の受入れ条件や希望も考慮し、ブラジル側の事務局や引受候補先と協議し、決定します。
行きたい町や研修したいところがあるんですが、研修地は候補生の側で決められるのですか?
面談で希望はヒアリングします。またブラジル側事務局が引受候補先と折衝します。両者の希望や引受先の引受可能条件等を考慮しながら、協会事務局として双方に最良と考えられる組み合わせを見いだし、最終決定します。
参加費はどういった用途にあてられますか?航空運賃に比べると割高な印象があります。
当協会の運営は主に参加費によって成り立っています。参加費には、渡航費や日本とブラジルでの研修費用(合宿等)のほか、プログラムの運営費が含まれています。ブラジルでの安全且つ充実した研修プログラムを提供するためには、日本・ブラジル両国でのしっかりとした組織運営が不可欠であり、そのために事務、会計監査、出張費や不測の事態に対応するための資金が必要になります。なお、現状では本協会の主軸である有志のボランティア、そして最小限の事務員で運営が成り立っているため、人件費は必要最低限となっております。参加費は、ブラジルでの質の高い研修プログラムを提供する信頼性の高い団体を選択することに対してのコスト、また現地での生活を最大限有意義なものとし、運営を継続していくためのコストとも言えます。欧米へ同じ期間での語学留学では平均して350万円程が必要になること、また日本で普通に生活していても年間90万円以上はかかること、また現地での生活補助があることを考慮すると、ブラジル研修で得られるものは決して割高ではないと言えると思います。
ブラジル国籍を保有する日本永住者ですが応募できますか?
近年ブラジル国籍を有する永住者の方の参加も複数事例があり、大歓迎です。保護者の方に対するポルトガル語での説明も可能ですので、ご相談ください。ポルトガル語の募集要項も用意していますので、募集要項ページを確認ください。
ワーホリとどう違いますか?
ワーキングホリデーは、現地での仕事探しや生活基盤の構築をすべて自分自身の力で行う、自由度の高い制度です。一方で当協会の「研修留学」は、引受先(企業・団体等)があらかじめ用意されており、渡航直後から現地社会に深く入り込める基盤が整っている点が大きく異なります。また、ワーホリは多くの場合その1年で完結する経験ですが、当協会には40年以上続くOBOGネットワークがあり、研修後も日本・ブラジル両国で世代を超えた人脈を持ち続けられます。事前研修・本研修・事後研修という3段階のサイクルを通じて、渡航前の準備から帰国後の振り返り・後輩育成まで一貫してサポートを受けられる点も、ワーホリにはない特徴です。なお、当協会の研修留学は「稼ぐこと」を主目的にした制度ではありません。研修補助はありますが、それはブラジルでの最低限の生活を営むためのものであり、貯金を目的とした滞在を考えている方にはワーキングホリデーの方が向いているかもしれません。
ブラジル研修
ブラジルでは、1日の生活はどんなふうになりますか?
主に平日のほとんどの時間を引受先での研修をして過ごし、研修以外の時間で大学や語学学校から指定された授業を履修します。受講内容は教育機関によって様々です。ブラジルでは多くの学生が昼に働いて夜に大学などで学んでおり、研修生にはそういったブラジル人学生と同じ目線でブラジル社会を深く理解してもらうことを目指しています。
ブラジルでのサポート体制はどのようになっていますか?
当協会はブラジルに法人(本部)があり、本部では長年当協会の運営に携わる協力者やブラジルに永住または長期在住する協会OBOGが運営委員として事業に携わっています。運営委員は長年の経験により現地の治安や情勢を熟知しており、信頼できる医療機関や日々の安全確保のノウハウ、トラブルの対処法等、ブラジル研修生活の相談やサポートを日本語で受けることができます。こうしたしっかりした組織のサポートを有するブラジル専門の留学機関では、当協会は最も歴史が長く、高い安全実績を有しています。
趣味のギターを本場で上達させたいと思い、ブラジル行きを考えています。現地で学べますか?
自らの趣味を生かし伸ばすことは、すばらしい経験になると思います。研修時間以外の時間をうまく使い、大いに学んでください。
ブラジル生活で気をつけた方がいいことは何ですか?
いろいろあって書き切れません。念を押したいのは、生活における甘え一切が通用しない場面が多くあるということです。治安、交通、病気など、あらゆる面において日本より危険が多く、自らの安全を守るため、何よりも研修生本人の自覚と行動が求められます。出発前や到着直後の合宿で事例を用いて繰り返し説明します。代表例は「プログラムの流れ」のセクションでもご紹介しています。
生活補助とは何ですか。どのように受け取れるのですか?
研修生としての義務を履行し、且つ支給を希望する研修生に対して協会が支給する、ブラジルでの研修生活に最低限必要な補助です。対象は「住居」「食事」「研修先までの交通手段」など、研修生活を送るための必要最低限のものが対象になります。研修する町や引受先での研修のあり方によって、住居や昼食、バスのチケットなど現物で支給される場合もあります。補助は、引受先をはじめとする関係者による多大な厚意で成り立っています。
自己資金はいくらぐらい持っていけばいいですか?
余暇の旅行費用や日常生活における交際費、個人の習い事等への出費も含めた小遣いや、トラブルなど突発的な高額出費に対応できる余裕資金が必要になります。どのような暮らしを送るかは個人の志向によって異なるので、協会として具体的な金額は挙げていませんが、最低でも10万円以上を想定しています。盗難などの危険もあるため、海外で引き出しが可能なキャッシュカードやクレジットカードなどを持っていくことをおすすめしています。
事後研修
事後研修は何をするんですか?
当協会ではブラジルから帰国した研修修了生に、これからブラジルに行く研修候補生の募集や指導を担ってもらいます。事後研修の中核はこの後輩育成になります。後輩との対話の中で、自らの事前研修やブラジル研修で得た経験を客観視することは、自らの研修を振り返り、将来に生かすためにも、大切な作業だと考えています。現在、ブラジルや日本でスタッフとして研修留学に携わっているのは、ブラジルから帰国してすぐの若い人から30年以上経つ様々な世代の人たちです。また、日本に住むブラジル人との交流事業の企画なども奨励しています。外国で暮らすという貴重な体験で得たことを、日本で暮らす外国人のために還元することで、自らの体験のフィードバックにつながると考えています。